サロン について

第一次世界大戦の傷跡が生々しくも残っていた１９２０年代に、ヨーロッパで随一の社交界でハウス・シャンパーニュに採用されたことから、サロンの伝説が始まりました。ウジェーヌ・エメ・サロンという完璧主義者が造りあげた芸術的な逸品と言われています。
サロンは初めてづくしのシャンパーニュでもありました。シャルドネ一本のブラン・ド・ブランから始まり、ル・メニルの単一クリュも初めての試みでした。当時の造り手たちは、様々なクリュを集めて３種類のセパージュを熟達しブレンドにしてこそシャンパーニュだと思い込んでいたためサロンのやり方に大変驚いたそうです。
サロンはだいたい１０年の熟成期間を経てから市場に出ていきます。中でも、８５年ヴィンテージに至っては１３年もの熟成を施して８８年ヴィンテージの後にリリースされました。
この長期熟成によって、サロンの独特な香味が生まれます。酸化熟成香などはオーク樽を連想されますが、現在サロンではオーク樽を一切使用していません。ミネラル豊富な土壌から生まれるシャルドネは、熟成によって自然に生まれてくるフレーバーなのです。全てにおいて特選されて生みだされるサロンは極上です。