西アジア

西アジアのお酒事情

世界最古の酒はいくつか説がありますが、一つに西アジア説があります。紀元前5400年頃のイラン北部ザグロス山脈の遺跡から出土した壺の中に、ワインの残滓が確認されました。
当時は醸造酒であり、蒸留酒は2000年ほど後と言われています。
エジプトでもワインが飲まれていた痕跡があり、またビールも広く飲まれていたようです。
ピラミッド工事の労働者たちにはビールが支給されていたという話があります。
オリエント世界ではブドウの育つ場所が限られるので、ワインは高級な飲み物であり、ビールは庶民的な飲み物という位置付けでした。
現在アラブ世界ではお酒はご法度な国が多いですが、アラブのお酒は存在します。
「アラック」と呼ばれる中近東、特にイラクやシリアを中心とした伝統的に作られている蒸留酒などがあります。
また、ヨーロッパ諸国では、パブ（日本でいう居酒屋）やスーパーマッケットでお酒が安く手に入るため、昼から飲むことも珍しくありません。大半の人々は日本人よりもお酒が強くて飲める人が多いと言われています。
お酒の歴史も長く、特に大航海時代に入って、世界各国の香辛料や、木の実、果実がヨーロッパに入ってから、それらを使って風味の改良や新しいリキュールの開発が行われ多様化しました。
冬のヨーロッパは寒いため、各国冬のあったいお酒レシピも充実しています。