生産情報 | 地域 | 西ヨーロッパ |
---|---|---|
生産国 | イギリス | |
地方 | スコットランド | |
地区 | スペイサイド | |
村 | ローゼス | |
作り手 | グレングラント蒸留所 | |
原材料 | 大麦,酵母 |
グレングラントは、爽やかでフルーティな香りと、ソフトな味わいが特長です。グレングラント蒸留所は、正式な免許のない蒸留所として1823年から創業していました。その後、ジェームスとジョンのグラント兄弟が正式な免許を取得し、1840年が公式の設立。場所はシングルモルト製造の中心地、スペイサイドの小さな町ローゼスにあります。1897年に第二蒸留所として、キャパドニック蒸留所を建設しました。仕込みの水は、蒸留所の背後にあるブラック・バーン(黒い川)と呼ばれる泥炭層から湧き出ている水を使用しています。グレングラント蒸留所はスペイサイドのローゼスにある5つの蒸留所の中で最初に誕生した蒸留所です。創業者であるジェームスはエルギンで事務弁護士をしており、ジョンは穀物商でした。ジョンがスペイサイドの非合法な蒸留所でウイスキー作りを学び創業にいたりました。立地条件に大変恵まれているグレングラント蒸留所は蒸留所のすぐ側にグレングラント川があり、そこで仕込みの水も動力源もまかなっています。原料供給にも近くに大麦畑があるため苦労せず、1858年にはロセスに鉄道が出来たため、樽の運搬を行う貨物船もありました。グレングラント蒸留所は1977年まで130年以上家族経営が続けられていましたが、同年シーグラム社に買収されることとなります。
1872年にグランと兄弟の事業を引き継いだのはジェームスの息子でした。ジェントルマンだった彼は、常にスーツに身を包み、立派なひげも蓄えていたため、周囲から「少佐」と呼ばれていたエピソードがあります。彼は食後に近隣者にウイスキーを振舞う習慣もあったそうです。シーグラム社に買収された直後に観光客であったイタリア人が「グレングラント5年」を購入し母国のイタリアで販売したところ、大人気となりイタリアでは一番売れているスコッチとして名が知れました。2001~2006年の間はペルノ・リカールの傘下でしたが、現在はイタリアのカンパリ社の傘下となっています。イギリスや日本国内ではほとんど飲まれない銘柄ですが、イタリアでの販売量が莫大なため、世界での売り上げ量のTOP5に入っている銘柄です。
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