純米?、大吟醸?、純米大吟醸酒?
日本酒には純米、大吟醸、純米大吟醸酒など名称がいろいろありますが、その違いは何でしょう?
なんと日本酒の種類は「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」「純米吟醸酒」「吟醸酒」「特別純米酒」「純米酒」「特別本醸造酒」「本醸造酒」「普通酒」の9種類と多数あります。
それぞれの違いを分かっていれば簡単です。
日本酒について違いや、特徴について見ていきましょう。
原材料の違い
・「純米」とつく日本酒
純粋に米と水、麹(こうじ:米を糖へと変換する微生物)”だけ”で造られた酒を指します。
・「純米」がつかない日本酒
原材料が米、米麹、水に、醸造アルコール(サトウキビや穀物を発酵させて蒸留したもの)で作られたものを指します。
精米の違い
稲を刈り取ったときの米を玄米といいます。
ただ、玄米のまま食べることはほとんどありません。
通常は、ここから米の外側を削ります。これを、精米といいます。
ご飯として食べるとき、通常は精米歩合90%で行います。
どれだけ米を残したかを示す指標が精米歩合であり、精米歩合90%では、10%だけ米の外側を削ったことを意味します。
精米しないほうが量も栄養も減らず、美味しいお酒ができるのではないか?と思われるかもしれませんが、精米することは美味しい日本酒を作るのに絶対必要な作業となってます。
日本酒のうまみは、米のデンプン質から生まれます。
このデンプン質は、米の中心に多く含まれ、外側はたんぱく質で覆われています。
たんぱく質を残したまま日本酒を作ってしまうと余計な雑味が入ってしまいますので、
外側を削って米のデンプン質のみを原料とします。
・純米大吟醸
精米歩合50%以下、麹歩合15%以上、アルコール添加なし。
・大吟醸酒
精米歩合50%以下、麹歩合15%以上、若干のアルコールを添加。
・純米吟醸酒
精米歩合60%以下、麹歩合15%以上、アルコール添加なし。
・吟醸酒
精米歩合60%以下、麹歩合15%以上、若干のアルコールを添加。
・純米酒
精米歩合による規定はない、麹歩合15%以上、アルコール添加なし。
・本醸造酒
精米歩合70%以下、麹歩合15%以上、若干のアルコールを添加。
精米歩合が低いほど、多くの米を削らなければいけません。それだけ多くの原料が必要になるため、酒の値段もグレードも上がります。
発酵の違い
「吟醸酒」になるには発酵の時間が決め手です。
精米歩合60%以下の白米、米麹、水、またはこれらと醸造アルコールを原料として、
吟醸造り(低温でゆっくり発酵させ、粕歩合を多くする方法)でつくられているものを「吟醸酒」といいます。
醸造アルコールを使わないで造った吟醸酒は純米吟醸酒と呼ばれ、また、精米歩合50%以下の白米を原料にして造った吟醸酒で、固有の香味及び色沢が特に良好なものは大吟醸酒、
さらに、醸造アルコールを使わないで造った大吟醸酒は純米大吟醸酒と呼ばれます。
日本酒の種類別の特徴
それぞれの日本酒の味の特徴を見てみましょう。
・純米酒
ほんのり甘くて、口当たりがよく、初めて日本酒を飲む人でも、抵抗がなく飲める味です。
・本醸造酒
キリッと引き締まった辛口で食事と一緒に楽しめます。
・吟醸酒
林檎のような華やかな香りと雑味のないスッキリとした味のやや辛口です。
・純米吟醸酒
吟醸酒と同じく香り高いが、吟醸酒よりもまろやかで、お米の風味が強いです。
・大吟醸酒
吟醸酒よりもさらに香りが強く、澄んだ味です。
・純米大吟醸酒
純米吟醸酒の香りと風味がさらに強まった味です。
飲み慣れてない方は純米酒、吟醸酒をオススメします。慣れてくると本醸造や熟成酒も美味しく感じるはずです。
これで、あなたの日本酒の知識が深まり、選択できる幅はもっと広がるはずです。
自分のとっておきの1本が見つかるスタートになってくれたらと思います。
いろんな日本酒を楽しんでみてください。